Speaking対策 その2 「こじつけ回答法」
2010-04-17
今回の投稿では、特にTOEFL SpeakingのTask 1への攻略法について書きます。
四軒家先生のブログで先日行われたアンケートでも最初の2つのタスクに対して苦手意識を持っている方が多いことが分かりました。
確かにあるお題を与えられて、たったの15秒の準備時間でそのお題について話すのは、英語だからということではなく、日本語でも難しいですよね。
ちょっとやってみましょうか。
「あなたが好きな音楽のタイプについて」
15秒何を話すか考えた後、45秒間、日本語で話して下さい。
では始めてください。
いかがでしたか。
「えっとー」とか「あー」という言葉も多かったかもしれません。
全然まとまった話ができなかったという感想を持つかもしれません。
毎日聞くアーティストやバンドの音楽をどう説明したらいいか迷ったかもしれません。
しかし、あなた自身がどんなにダメダメと思っても、日本語でなら、必ず3点か4点レベルの回答になっているはずです。
「えっ!だって全くまとまっていなかったし、大した話もできなかったのに?」
と思うかもしれませんが、あなたのスピーチは、当然(日本語)ネイティブスピーカーが話したように聞こえたはずですし、表現ミスや文法ミスもほとんどなかったはずです。
とは言っても、表現や文法のミスがほとんどなく話すのは簡単なことではではありませんね。
また、英語能力が高いように「聞こえる」スピーチを行うことは、ずっと日本で英語教育を受けてきた多くの方にとっては非常に困難なことでしょう。
中学・高校の英語クラスでは発音やイントネーションはほどんど触れられないのが通常です。
しかし、内容が大したことがなくても、ネイティブに近い発音・イントネーションで話せると、話がいくらかグダグダになっても3は取れます。
ネイティブに近い発音、イントネーションを身につけるのは無理としても、少なくとも相手に伝わる発音・イントネーションでなくてはなりません。
かなり話せているつもりなのにSpeakingの点がよくないという方は、発音・イントネーションによる印象が、高スコア獲得を妨げている可能性があります。
では、発音・イントネーションは通じるレベルになっているが、
15秒では何を話したらいいか決まらず、いつも45秒あたふたと話してしまう
という場合、どう準備したら良いのか。
お勧めは、
出題されそうなトピックである、尊敬する人物、影響を受けた先生、面白かったクラス、行きたい場所、打ち込んだスポーツ、得意なスキル、好きな映画、思い出のイベントなどに対して、4点レベルの回答が出来るネタを作る。
そして
実際の問題に対して、自分の持ちネタを無理矢理でも関連付けて(こじつけて)話す。
ここでは「最も尊敬する人は?」と聞かれた時、坂本竜馬に関して、4点レベルの回答ができるようになったとしましょう。
では「好きな映画は?」と聞かれた場合、ある映画に関して4点レベルの回答が出来るようになっているのであれば、その映画について語りましょう。
しかし、映画はネタとして準備していなかった場合はどうするか?
最近、テレビで、坂本竜馬に関するドキュメンタリー映画を見た。坂本竜馬は私が最も尊敬する日本の歴史上の人物(a Japanese historical figure)で...
と「尊敬する人」ネタをこじつけて話し続けましょう。
では「1週間休みがあったら行きたい場所」について聞かれた場合は?
1週間休みがあったら、坂本竜馬のお墓(または彼が生まれ育った家や彼が通った学校)を見に行きたい。坂本竜馬は私が最も尊敬する日本の歴史上の人物で...
「好きな音楽」について聞かれたら?
最近、坂本竜馬を扱った映画を見て、非常に気に入った。ここ最近はその映画のsoundtrackをいつも聞いている。坂本竜馬は私が最も尊敬する日本の歴史上の人物で...
「思い出のイベント」なら?
約1年前に坂本竜馬に関する本10冊すべてを読んだ後、彼のお墓に行ったことが一番の思い出だ。坂本竜馬は私が最も尊敬する日本の歴史上の人物で...
「得意なスポーツ」 ...さすがにスポーツと坂本竜馬をこじつけるのは難しいか?
私は高校以来ずっと剣道を練習している。剣道とは、サムライのようにbamboo swordで戦うスポーツだ。私が剣道を始めたのは、私が坂本竜馬を尊敬していたからだ。坂本竜馬とは...
剣道の説明の際に「刀」や「竹刀」を英語でどう言ったら分からなかった場合、Japanese fencingと言うこともできます。
また、剣道の説明の仕方がまったく思いつかなかったら、どんなスポーツか説明をしない手もあります。確かに聞き手には分かりにくい部分があってもその他の部分がよい内容であれば、高得点が取れる可能性は高いでしょう。
または、剣道を柔道に変えれば説明はなくても大丈夫でしょう。
(a traditional Japanese martial artくらいの説明があってもいいでしょうが)
えっ、坂本竜馬は柔道をやっていなかったんじゃないの?
と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、関係ありません。
Speaking Task 1, 2、Writing Independentの回答はでっち上げで問題ありません。
正しいことを話そうとして、話せなくなったり、表現が間違ってしまうのなら、いっそウソを語りましょう。
アメリカにいる採点官には分かりませんし、そもそもTOEFLは英語の運用能力を測るための試験であり、史実に合っているかどうかは採点のポイントになりません。
じゃあ、「得意なスキルは?」
私は剣道が得意だ。(以下「得意なスポーツと同じ」)
「思い出の先生は?」
memorableな先生はたくさんいたが、私が最も影響を受けたのは坂本竜馬だ。坂本竜馬はJapanese historical figureで、彼のクラスから直接学んだわけではないが、彼に関する本を何十冊も読み、多くを学んだ。坂本竜馬とは...
確かにこのように「こじつけて」回答すると、そもそも問題で求められていたトピックから離れてしまう可能性があります。
でも、話すネタがないよりマシですね。
もちろん、できるだけトピックに関連付けながら話した方がいいのですが、うまく話せなくなるくらいなら、覚えているネタをそのまま話し続けましょう。
ネタの部分は4点レベルの回答ができるのなら、トピックとの関連が低かったり、ネタへとつなぐ部分がうまく表現できなかったりした分減点されても、3点にはなるでしょう。
では、実際に「尊敬する人」に関するネタはどう作ったらいいか?
今はインターネットの時代。
自分の尊敬する人物の名前をローマ字で検索すれば、英語での記述を探せるはず。
またWriitingで4が取れるくらいの力があるのなら、自分で書いたものでもいいでしょう。
できればそれを人に見てもらって、表現を磨く。
注意すべき点は、自分が慣れていない表現を盛り込まないこと。
慣れていないものは忘れやすく、忘れてしまってはネタとして意味がありません。
難しい表現をちりばめる必要はありません。
自分が話しやすい表現を選択しましょう。
以上、ここまでお伝えしたSpeaking Task 1に対するネタによる「こじつけ回答法」は、Speaking Task 2やIndependent Writingに対しても有効な部分もあるでしょう。
例えばテクノロジー関連のトピックが出た場合、「インターネットのお陰で、日常生活や学習がこのように便利になった」という内容を話せる/書けるようにしておく。
そのような鉄板ネタを増やしていくことで、こじつけもやりやすくなります。
SpeakingのTask 1対策としてもネタはできるだけ多く持ちましょう。
また新たな問題に回答する際、できるだけ自分のネタに結び付けて答えるようにしましょう。
もし持ちネタにこじつけられなかった場合、そのトピックに対する回答を新たなネタとして仕込みましょう。
そうやってネタを増やしているうちに、ネタが使えない時でもある程度話せるようになってくるものです。
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