中国のTPO(TOEFL Practice Online)で学習する危険性

2019-11-23

トフレのWritingコース受講を開始された方からメールでの学習相談の中で、以下の内容のご相談をいただきました。(文言は私の方で書き換えています)

 

これまで中国TPOでのListening学習を10ヶ月以上行ってきたが、Listeningスコアが20点台前半のまま伸びていない。
問題は中国TPOのListening問題すべて(本試験50セット以上)すべてに取り組み済み。
Listening問題は時間があればTPOの英語を聞くようにしたが、振り返るとあまり集中できていなかったため、今はディクテーションとシャドウイングをメインにしている。

 

この方にはすでにアドバイスをお伝えしていますが、このようなご相談をたまにいただくようになったので、中国TPO問題に対する危険性について書くことにします。

 

中国TPOとは「中国のTOEFL対策の学校が、ETSの公式模擬試験の問題を自らのサイト上で公開しているもの」。中には中国以外からアクセスできないものもありますが、そうではないものもあります。
中国TPOに関しては数ヶ月前に以下に書きました。

 

» 中国のTOEFL対策サイトで提供されるTPO(TOEFL Practice Online)問題に関して

 

現在、そのようなサイトがいくつもあり、それぞれで数十の過去問のセットにアクセスできます。Listening問題の場合、1つのセットで6題(会話 2題、講義 4題)、それが数十セットあるので、毎日1題だと1年間くらいかかるだけの問題量があります。

 

それらの問題を活用しての対策を勧めている方もいらっしゃいますし、TPOを利用してのTOEFLのスコアアップを達成される方も多くいらっしゃいます。間違いなく有用なTPO問題ですが、ここではTPO Listening問題への取り組みに対する注意点をお伝えします。

 

1.未消化のままどんどん進めてしまうと …

 

ご相談いただいた方のような取り組み方をしている人は多くはないと思いますが、問題を解かずに聞き流していると「聞き取れなかった」「理解できなかった」ところがどこであったか分からないままにになってしまいます。

 

「聞き取れなかった」「理解できなかった」ところを「できる」ようにしていく作業が学習を効果的にします。問題量が多くあるからと「たくさんの問題を聞き流していればListening力が上がる」とは考えないほうがいいでしょう。

 

そのような学習でListeningスコアが上がる方は、聞き流しても話の内容が詳細に理解できるほどもともとListening力が高い方。そのような方は、TOEFLの問題内容に慣れれば、スコアアップしたりします。

 

しかし Listeningスコアが20点台前半以下の方は、TOEFLのListening問題に対してそのような取り組み方を行うべきではありません。問題ひとつひとつに対して、学習法の実践を通して「表現が聞き取れ、意味が分かる」ようになってから次の問題に移りましょう。

 

また問題を解いても十分に消化しないまま TPO問題すべてを終えてしまうと、後でTPO問題を通して自分の実力成長を確認できなくなります。一度、聞いたり、解いた問題は、そのときの記憶が正解への手助けになってしまいます。
例えば「あと3点 Listeningスコアを伸ばせれば、目標スコアに到達する」というようなゴールまであともう少しの大事な時期にETSが作成した問題ではなく、クオリティの少し下がる市販の問題集に取り組まなければならなくなってしまいます。

 

2.実力不足で十分に消化できない …

 

TPOへの取り組みにおいては解説や理解へのサポートがないので、自分でどこが理解できないかを明確にし、自分で理解を補わなければなりません。
TOEFLのListeningスコアが22以下くらいだと、スクリプトを確認しても内容をすべて理解できないところがあったりするはず。ReadingやListeningスコアが10点台の実力の方は特にTPOへの取り組みからTOEFL対策を開始するのではなく、問題内容や解法の解説ある状況で学んで実力を向上させてから、TPOへの取り組みに移りましょう。

 

例えば、大学入試試験において過去問が大事なのは当然です。
しかし「過去問に対して解説がないなら」また「自分の実力が過去問を取り組む段階まで到達していないのなら」、過去問を自分で取り組んで十分に消化できるだけの実力を、過去問に取り組む前に身につけることが効果的な学習をもたらします。

 

ご自身のTOEFL対策を振り返り、ご自身にとって効果的な学習方法を見つけてください。

 

以下、今回の記事に関連した過去記事です。
ご参考までに。

 

» 失敗しやすいTOEFL対策 その4「ETS作成の問題・過去問に取り組むのがベストと考えている」

» 失敗しやすいTOEFL対策 その3「とにかく問題を多く解けばよいと思っている」

» 「教材のDeltaはあまりよくないんじゃない?」に答えます

» TOEFL対策は独学で十分?

 

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