《10/20改定》【TOEFLを受ける方へ】新TOEFLの変更点を詳しく教えます。2019年8月からTOEFL iBTは何が変わった?

2019-10-20

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注)10/19(土)のTOEFL試験のReadingセクションで「表完成問題」(Fill in a Table Q)が出題されたことを受けてReadingセクションに対する説明を改訂しました。

 

今年5月にETSから以下の発表があり、8月から始まったTOEFL iBT試験での変更点について、公式に発表されたものだけでなく、新TOEFLが初めて実施された8/3の結果から分かった様々なことを含め、「新TOEFLに関して知っておくべきことすべて」を以下でお伝えします。

 

(ETSからの公式発表)
*ETS = Educational Testing Service:TOEFL等のテストの開発、実施、採点を行っている米の非営利団体

 

» Introducing a Better TOEFL iBT® Test Experience

» Frequently Asked Questions About the Shorter TOEFL iBT® Test

 

1.TOEFL iBTは「毎週受験が可能」に

 

以前は「12日間に1回」の受験制限のため隔週でしか受験できなかったのですが、「3日に1回」の制限に変わりました。

 

この変更により、毎週、TOEFL iBTが受けられるようになりました。
しかし受験は「3日間に1回」なので、土日連続で受けることはできません。

 

以下、TOELF公式サイト About the TOEFL iBT® TestページのRetake Policy「再受験の方針」。

 

TOEFL New Retake Policy

 

 

 

 

 

2.Readingはどう変わった?

 

新TOEFLのReading試験に関するETSからの発表は以下の通り:

 

新TOEFL Reading

 

 

 

 

 

Readingセクションでの旧TOEFLと新TOEFLを比べると

 

パッセージ数:3 or 4のまま変わらず
パッセージの長さ:変わらず
パッセージ及び問題の難易度:変わらず

 

1パッセージあたり問題数:13 or 14問 → 10問
(公式発表では旧TOEFLは“12-14“問となっているが、ここ数年12問では出題されていない)
1パッセージあたりの時間:20分 → 18分(トータルだと60-80分 → 54-72分)

1パッセージあたりの問題数が3-4問も減ったのに、時間は2分しか短くなっていません。
解答に時間のかからない単語問題の出題数が半分くらいに減ったものの、「これまでいつも時間ギリギリだったが、新TOEFLでは数分余った」という報告をいただくようになりました。

 

時間に余裕が持てるようになった分、これまでより高い正解率が求められそうです。

 

10/20(日)追記:

10/19(土)の試験では「表完成問題」が1パッセージあたり9問で出題されたとの報告を受けました。報告は詳細なものであり、信憑性があります。「1パッセージにつき9問」はETSの発表に反します。こういういい加減なところがあるんですよね … 以下のReadingセクションの説明は、この報告を受けて10/20に書き直したものです。

 

それぞれのパッセージの最後では、要約問題(Prose Summary Q)、表完成問題(Fill in a Table Q)のいずれかが出題されていたのですが、新TOEFLではおそらく表完成問題は出題されないと推測しました。
なぜなら、旧TOEFLのReadingセクションでは表完成問題は3ポイント、要約問題は2ポイントで、1パッセージあたり15ポイントと決まっていたため、問題数が13 or 14問と一定していないなかったのですが、新TOEFLでは「常に10問」と発表されているので「パッセージの最後にはいつも要約問題が出題される」と判断したためです。
しかし、ETSは自らの発表に反し、10/19の試験では1パッセージあたり9問で、パッセージの最後に表完成問題を出題しました。今のところ、出題される可能性は非常に低いのですが、出題されることもあると認識しておきましょう。

 

(TOEFL Reading 1パッセージあたり:8月以降)

問題数(ポイント) パッセージの「一部」
の内容理解から
答える問題
パッセージの「全体」 の内容理解から
答える最後の問題
10問(11ポイント)  9問(9ポイント)  Prose Summary Qs[要約問題] 1問(2ポイント)
9問(11ポイント) 8問(8ポイント) Fill in a Table  Qs[表完成問題] 1問(3ポイント)

 

ETSは以下のように「Readingで出題される問題タイプに変更はない」と公式文書で明言していたものの、表完成問題が出題される「可能性はゼロとまでは言い切れない」とお伝えしていたのですが、その通りとなってしまいました。

 

TOEFL iBT Question Types Not changed

 

 

 

 

以下、新形式でのReading問題での時間配分について。
今のところ表完成問題が出題される可能性は非常に低いので、最後のまとめ問題すべてが「要約問題」であると想定した上での時間配分をお伝えします。

 

最後のまとめ問題すべてが「要約問題」の場合、

 

3パッセージ:30問:54分 か 4パッセージ:40問:72分

 

のいずれかのパターンで出題されます。
4パッセージのときは1パッセージ分、採点されない問題(ダミー問題)が含まれます。
ダミー問題は何番目のパッセージか分かりません。

 

時間配分において皆さんが覚えるべきは

 

18分 → 36分 → 54分 → 72分

 

という18の倍数。試験の時間表示はカウントダウンなので

 

54分 → 36分 → 18分 (3パッセージのとき)

72分 → 54分 → 36分 → 18分 (4パッセージのとき)

 

と、3パッセージは54分から、4パッセージは72分からのスタートで考えてください。

 

最後の要約問題(Prose Summary Qs)を解く目安は2分。
それぞれのパッセージに対する制限時間である54、36、18の2分前を「要約問題を除く9問」に与えられた時間として、以下の数字を意識しながら解くと、時間配分でのミスがなくなるでしょう。

 

3パッセージ

 問題 P1開始 P1 Q9 P1 Q10 P2 Q19 P2 Q20 P3 Q29 P3 Q30
時間 54分 38分 36分 20分 18分 2分  0分

4パッセージ

 問題 P1開始 P1 Q9 P1 Q10 P2 Q19 P2 Q20 P3 Q29 P3 Q30 P4 Q39 P4 Q40
時間 72分 56分 54分 38分 36分 20分 18分 2分  0分

 

Reading問題が何パッセージであるかは、Reading問題開始「前」の案内に表示されます。
例えば、4パッセージと分かったら、メモ用紙に上の数字を以下のように書くと

 

72、(56)、54、(38)、36、(20)、18、(2)

 

要約問題の前の9問に対する制限時間はカッコ内の数字。
新TOEFLのReadingは1パッセージあたり10問なので、例えば今15問目を解答したなら、そのパッセージの問題の半分を解いたと分かります。
分かりにくいのは上に表示した時間だけなので、覚えてください。

 

ちなみに、最初の問題が “Question 1 of 30” または  “Question 1 of 40” と表示されていたら、最後のまとめ問題はすべて「要約問題」になります。
もし “Question 1 of 29” または “Question 1 of 39” と表示されていたら、どこかでひとつ「表完成問題」が出題されると分かります。

上に書いたのは「表完成問題」が出題されない場合での時間配分ですが、表完成問題が出題されるとき1問少なくなるので、上の時間配分ができていれば大丈夫と考えてください。
表完成問題が出題されるときは1パッセージあたり9問と1問少ないので、最後の表完成問題に3分ほど残したいところです。

 

3.Listeningはどう変わった?

 

ETSからの発表によると新TOEFLのListeningセクションでは、

 

Conversation「会話」の問題数は、変わらず2-3題のまま
Lecture「講義」が少なくなり、4-6題から1-2題減り、3-4題に
会話に対して5問、講義に対して6問は変わらず
問題が減ったのは講義だけだが、会話の中でアカデミックな内容を語るものが増えている

 

 

新TOEFL Listening変更点

 

 

 

 

TOEFL iBTが2005年9月に始まってから2019年7月までの14年間ほど、Listeningセクションの問題はずっと

 

Set 1:会話2(5問)→ 講義2(6問)→ 講義3(6問)[制限時間:10分]
Set 2:会話2(5問)→ 講義2(6問)→ 講義3(6問)[制限時間:10分]

 

または

 

Set 1:会話2(5問)→ 講義2(6問)→ 講義3(6問)[制限時間:10分]
Set 2:会話2(5問)→ 講義2(6問)→ 講義3(6問)[制限時間:10分]
Set 3:会話2(5問)→ 講義2(6問)→ 講義3(6問)[制限時間:10分]

 

で出題され、それぞれのセットのパターンは「会話 + 講義 + 講義」で変わりませんでした。

 

3セットの場合は、1セット分が採点されない問題(通称、ダミー問題)が含まれていたのですが、長らくの間、Set 3で同じ問題が出題されることが多く、それがダミー問題であるとみなされていました。

 

中には、Listeningの3セット目は問題を聞かずに休憩時間に当てるという人もいらっしゃいました。
実は、私も3セット目を聞かずに適当クリックしたにも関わらず、Listeningスコアが30点だったことがあります。

 

それが新TOEFLでは以下のように変わりました。

 

<Listening 2セット(ダミーなし)の場合[Readingは4パッセージ(ダミーあり)]>

 

Set 1:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]
Set 2:会話(5問)→ 講義(6問)→ 講義(6問)[制限時間:10分]

 

または

 

Set 1:会話(5問)→ 講義(6問)→ 講義(6問)[制限時間:10分]
Set 2:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]

 

の2パターン。

 

<Listening 3セット(ダミーあり)の場合[Readingは3パッセージ(ダミーなし)]>

 

Set 1:会話(5問)→ 講義(6問)→ 講義(6問)[制限時間:10分]
Set 2:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]
Set 3:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]

 

または

 

Set 1:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]
Set 2:会話(5問)→ 講義(6問)→ 講義(6問)[制限時間:10分]
Set 3:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]

 

または

 

Set 1:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]
Set 2:会話(5問)→ 講義(6問)[制限時間:6分30秒]
Set 3:会話(5問)→ 講義(6問)→ 講義(6問)[制限時間:10分]

 

の3パターン。

 

 

Readingで4パッセージ(のうち1パッセージがダミー)が出題された場合、Listeningは2セット。
しかし「2題 → 3題」「3題 → 2題」どちらのパターンかは事前に分かりません。

 

Readingが3パッセージ(ダミーなし)の場合、Listeningは3セット。
3パターンのどれになるか事前には分かりません。

 

Listeningが3セットのとき、3つの会話のうちの1つ、4つの講義のうちの1つがダミーになります。
ダミーは「会話 → 講義」の短いセットのどちらかかかもしれませんし、またはどこかの会話とどこかの講義がダミーになっている可能性もあります。
よって、新TOEFLでのListening問題はすべて全力で解くべきです。

 

「会話 → 講義」の短いセットの制限時間は、初めて新TOEFLが行われた8/3では人によって6分半だったり、7分だったりしたのですが、8/10以降は6分半のみ。

新TOEFLの形式にあった公式模試では、短いセットの制限時間は7分になっています。
おそらくETSは「最初は7分でやるつもりだったが、後に6分半に変えた」のでしょう。

 

Listeningにおける時間配分の目安は「会話:3分、講義:3分半」なので、以下を覚えましょう。

 

長いセット[10分]:会話(5問)→[残り7分]講義(6問)→[残り3分半] 講義(6問)
短いセット[6分半]:会話(5問)→[残り3分半]講義(6問)

 

 

4.Speakingはどう変わった?

 

TOEFL iBTが始まってからSpeakingセクションの問題はずっと

 

Task 1 & 2 [Speaking about Familiar Topics]
Task 3 & 5 [Speaking about Campus Situations]
Task 4 & 6 [Speaking about Academic Course Content]

 

と3つのカテゴリーから6問が出題されていました。

しかし8月からは上の旧Task 1と5がなくなり

 

Question 1(旧Task 2) [Speaking about a Familiar Topic]
Question 2(旧Task 3) [Speaking about a Campus Situation]
Question 3(旧Task 4) [Speaking about Academic Course Content]
Question 4(旧Task 6) [Speaking about Academic Course Content]

 

という4問になります。

 

新TOEFL Speaking

 

 

 

 

 

問題形式は以前と全く変わりません。
今後は4つの問題タイプに対してSpeaking対策を行えばいいので、これまでと比べかなり準備がしやすくなります。

 

5.Writingは変わらず

 

Writingの問題形式は以前と全く変わりません。
最初のIntegrated Task、次のIndependent Taskともに同じままです。

 

6.MyBestスコア

 

新TOEFLでのスコアレポートでは、受験日のスコア(下、左側)に加えて、MyBestスコアと呼ばれる、過去2年間でのセクション別のベストスコアとそれぞれの合計点(下、右側)が表示されるようになりました。

 

「過去2年間」でのTOEFL本試験のセクション別のベストスコアの合計点

「過去2年間」でのTOEFL本試験のセクション別のベストスコアの合計点

 

 

しかしながら、MyBestスコアが使えるかどうかは、皆さんの出願先の大学・大学院がMyBestスコアを認めるか次第。
ETSはこれまでの合計スコアと同様、マイベストスコアは英語運用能力を測定するものとして「valid(正当、有効)」であると発表しましたが、今後、どれだけの学校がマイベストスコアを採用するか気になります。

 

もしMyBestスコアで要求スコアを満たせば良いということになったら、例えば、

 

「ReadingとListeningは良い点が取れたから、今後はReadingとListeningの勉強は一切せず、SpeakingとWriting対策に集中し、MyBestスコアでの高得点獲得を狙う」  

 

というスコア獲得戦略が使えるようになります。

 

7.スコアレポートでのSpeaking・Writingタスクに対するLevelの表示がなくなる

 

旧TOEFLでは以下のようにSpeaking・WritingセクションのTask別の評価(Level)を確認できました。
(以下、Official Guide 5th Edition、p. 24)

 

旧TOEFL Speaking Writing Levels

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、新TOEFLのスコアレポートでは、これらのSpeaking、Writingのそれぞれのタスクに対するLevel(評価)

 

Speaking:Good [3.5-4.0]、Fair [2.5-3.0]、Limited [1.5-2.0]、Weak [0-1.0]
Writing:Good [4.0-5.0]、Fair [2.5-3.5]、Limited [1.0-2.0]、Score of Zero[0]

 

が表示されなくなってしまいました。

旧TOEFLでは

 

Speaking:20点
Task 1 & 2 [Fair (2.5-3.0)]、Task 3 & 5 [Fair (2.5-3.0)]、Task 4 & 6 [Limited (1.5-2.0)]

Writing:22点
Integrated Task [Good (4.0-5.0)]、Independent Task [Fair (2.5-3.5)]

 

という結果なら、SpeakingはTask 4 & 6、WritingはIndependentを伸ばす余地があると分かりました。

しかし、新TOEFLでは

 

Speaking:20点
Writing:22点

 

というスコア表示だけに。

 

よって、Speaking、Writingではどのタスクの出来が良かったか、悪かったかが分かりません。
結果、どこが弱くてスコアを落としているかが不明なため、自分にとっての不得意なタスクの判断が難しくなりました。

 

確かに新TOEFLでの問題数の減少により、受験者にとっては集中しやすくなったり、対策がしやすくなるという利点はありますが、Speaking・Writingの各タスクの評価の不表示は非常に残念です。

 

8.最後に

 

上でお伝えしたように、新TOEFLになってすべてが良くなったわけではありませんが、問題数が少なくなり、30分ほど試験時間が短縮されたため、受験者にとっては最後まで集中力を保ちやすくなりました。

 

その点においてはTOEFL受験者にとってありがたいことです。

 

しかし試験が短くなって集中しやすくなったり、時間的に余裕が持てるようになったのは全受験者にとって同じなので、「新TOEFLではスコアが上がりやすい」とは言えません。

 

TOEFL iBTのスコアは全セクション、偏差値に基づいてスコアが算出されます。
よって「Reading・Listeningで正解率が高かった」「Speaking・Writingにおいてよい回答ができた」からといって、必ずしもよいスコアになるとは限りません。
他の人も良ければ、自分のよいパフォーマンスへの評価が下がるので。

 

以上、新TOEFLに変わって知っておくべきことすべてをお伝えしました。
今後は、新TOEFLにおいてのSpeaking、Writingのスコア算出などについて書いていきます。

 

追記:

» 【改訂版】TOEFL iBT Writingセクションはどのようにしてスコアが算出される?

» 【改訂版】新形式のTOEFL iBT Speakingセクションはどのようにしてスコアが算出される?

 

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