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2019年になってTOEFL iBTの問題は易しくなった? & 問題が易しいとスコアは上がる?

以下、過去記事(2019年1月27日)の再掲載です。

 

前回のブログ記事

 

»  1/12のTOEFL試験、WritingはIntegrated、IndependentともにGood(4.0-5.0)で23だったけど、リスコアしたらスコア上がると思う? & 今のWritingの換算方式を考える

 

で、「Writing:Good、Goodで23点」のご報告をいただいた受講生の方から

 

「昨日(1/26)も受験したが、2019年になってからTOEFL試験が簡単になったような気がする」

 

という感想をいただきました。

 

確かにこの方は、1/12試験では95点とこれまでのベストスコアを獲得されたので、以前よりも「簡単になったような気がする」のも分かります。

 

ただ、試験を受けられた方が

 

「試験が難しくなった気がする」
「試験が易しくなった気がする」

 

とのは昔からあること。

 

試験問題は毎回異なるため、仮に同じ人がずっと受験したとして、あるときは難しい、あるときは易しいと感じて当然。そしてたまたま難しい、または易しい問題が続くと「試験の難易度が変わったのでは」と思うことになります。

 

問題が易しいと感じたとしても、必ずしもスコアが良くなる訳ではありません。
前回の記事のトピック「Good、GoodでWriting 23点」を使って説明します。

 

以下の表をご覧ください。

 

Writing Percentile Ranks for TOEFL iBT Scores — Total Group
スコア 昔の換算表 2005.09-2006.12 2010 2014 2015 2017
30 5.00 97 99 99 99 99
29 4.75 93 97 98 97 97
28 4.50 89 92 94 94 93
27 4.25 83 86 90 90 89
26   ** ** 86 86 85
25 4.00 76 77 80 79 78
24 3.75 68 66 72 71 70
23   ** ** 66 65 63
22 3.50 59 54 57 55 54
21 3.25 50 42 45 43 41
20 3.00 40 31 37 34 33

 

この表は様々な年度のTOEFLのスコアデータから、全受験者のWritingスコア(20以上)とパーセンタイルを抜き出してまとめたもの。

最新の2017年度版は以下から参照できます。

 

»  Test and Score Data Summary for the TOEFL iBT® Tests – ETS.org

 

スコアデータの公表は毎年ではないようです。
例えば、2013年のものは見つかりませんでした。
2013年にはWritingの換算方式の変更が行われ、それまでは存在しなかった23や26というスコアがでるようになったので、公表しなかったのでしょう。
上の表から、2005年9月(TOEFL iBTの開始)から2006年末までと2010年のデータでは、Writing 26点、23点がなかったと分かりますね。

 

表の赤字の部分を見て下さい。
これらはWriting 25点に対するその年のパーセンタイルの平均。

 

ちなみにパーセンタイル(percentile)ですが、80パーセンタイルなら、そのスコアは上位20%にある(そのスコアの下に80%の人たちがいる)ことを意味します。

 

Writing 25に対しては76〜80パーセンタイルなので、25が取れたらWritingにおいては上位20-24%あたりに含まれると言えます。

 

上で書きましたが、問題の難易度は試験によって異なります。
Aさんという方が受験したとき、そのときのWriting問題が多くの受験者にとって書きやすいものだったため、Aさんが取ったIntegrated:Good、Integrated:Goodでの評価点4.0に対するパーセンタイルが65(上位35 %)だったとしましょう。
評価点4.0の下には65%の人たちがいる状況。

 

2012年以前なら評価点4.0は25点でした。
でも現在のETSは「Writing 25点は80パーセンタイル(上位20%)近くじゃないと」という考え。
なので、これまで65パーセンタイルくらいのスコアであった23点がつくことに。

 

というような統計的な処理が前回のブログ記事で相談いただいた方に起こったのではと推測します。
それに対して評価点4.0を取った人がいつもよりも少なく85パーセンタイルあたりだったらスコアは26になるのでしょう。

このような統計的なスコア算出は他のセクションでも行われます。
(Speakingセクションでは数ヶ月前から行われるようになりました)

 

以上により、受けたTOEFL試験の問題が簡単であってもいいスコアになるとは言えないのです。

 

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