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【改訂版】TOEFLとはちょっと離れて、Listeningが難しい理由を考える その1

以下、過去記事を改訂したものです。

 

受講生の方から、先日以下のご相談内容をいただきました。

 

「学習法について質問させて下さい。実は現在数年ほど仕事の関係で海外に住んでおり、テーマにもよりますが、どんなトピックでもとりあえず80%以上は確実に聞けているとは思います。他方で、それぞれ話者が話している”単語”は凡そ聞こえているのですが、それがどういうわけか意味として頭に入ってきません。色々な原因はあろうかと思いますが、もし一般的にこのような現象が何に起因していて、どのような学習法で補完すべきかもしアイディアがありましたら是非ともご教授頂きたく。」

 

確かにListeningは難しいですよね。
TOEFL対策においても、スコアアップに時間がかかる人が最も多いセクションと言えますし、またTOEFLで高得点が取れ、志望校に合格し大学院や大学での授業が始まると、教授やクラスメートの話が聞き取れず悩むことになります。

ちなみに以下、私や過去の受講生の方々の留学が始まった後の苦労話です。ご参考まで。

 

» ブログカテゴリー:大学院留学最初のセメスター

 

いただいたご相談では

 

A.聞き取れていると思うが理解できない理由
B.行うべき学習法

 

についてお尋ねですが、そこから少し発展して、今後何回かに分けてTOEFL対策に限定しない、一般的な「Listeningが難しい理由」について書くことにします。
学習法は詳細に伝えるのは難しく、また問題を通して実践しながら解説する必要があるため、少し触れる程度とします。(今回は、学習法に関して詳しめの回になりますが。)

 

Listeningが難しい理由

 

1.「音声が聞き取れない」

 

音声認識についての内容は過去にも書いてきましたが、改めて。

 

英語を聞いて、相手が何を言っているか分からないということはよくありますよね。
ご相談をいただいた方は「“単語”は凡そ聞こえている」とおっしゃってはいるものの、80%以上の理解度ならば、ご自身が気づいていない聞き取れていないところがあるはずであり、それが理解の障害にもなっていると推測します。
自分が知っている単語・表現にも関わらず、話者が行った発音やイントネーションに慣れていないために、何を言っていたのか分からない。

 

聞き取れなかったのがひとつの単語でも、いくつかの語がまとまって音声がつながっている場合でも、聞き取れなかった単語・表現の音声に慣れ、自分が考える音声と実際に発音される音声のギャップを埋めていく作業が求められます。

 

その作業を行うには、聞き取れなかった箇所の表現を確認しなければなりません。
会話なら状況によりけりではありますが、相手に尋ねることができます。
Netflixなどではクローズドキャプションでセリフを見ることが可能です。

 

教材は、自分が聞き取れるようになりたいと思うレベルのものを選択する。
あなたが今、最も聞き取れるようになりたいのは

 

「ニュースの英語」
「プレゼンテーションの英語」
「スポーツの中継の英語」
「若者同士の会話の英語」
「レストランでの注文のやり取りの英語」
「TOEFLの講義の英語」
「どこの国のどの地域の人たちが話す英語」

 

のどれでしょうか。

 

目的にそって教材を選ばなければなりません。

 

使われる単語・表現、発音、アクセント、発話の明瞭さ、話のスピード等は、話者、状況、トピック、目的により大きく変わります。
だからこそListeningは難しいのです。
留学を開始したときには、TOEFLのListeningがどれだけ簡単であったか思い知ることになります …

 

また学習教材の難易度の判断も大切です。
「話のほとんどが聞き取れない」ということならば、少しゆっくり、はっきり話してくれるものに取り組んだほうが、学習の効率が良くなります。
または解説があるなど、難しい内容を噛み砕いてくれるものを選びましょう。
そのように取り組むことによりListeningの実力を向上していけば、難しいものも消化できるようになります。

 

「聞き取り」学習法においては、ディクテーションを行うべきと考える方は多いかと思います。
確かに何が聞き取れ、何が聞き取れていないかを判断するにはディクテーションが有効です。

 

しかし、「TOEFL対策として」私はディクテーションをあまりお勧めしていません。
TOEFLのListening問題はいずれも長いので、問題全体に対してディクテーションを行うとかなり時間がかかってしまいます。
またディクテーションは通常すべてを書き出すので、例えば、聞き取れていない20%を探るために、すでに確実に聞き取れている80%を書き留めるのはあまり時間効率がよくありません。

 

よって、1文ずつを聞いて、何が聞き取れ、何が聞き取れていないかを頭の中で確認した後、スクリプトを見て、聞き取れていなかったところにアンダーラインを引くなどすれば効率のよい学習になります。
もし何が聞き取れていないかが明確ではないなら、聞き取れた内容を口頭で言ってみればいいでしょう。
そうすれば、聞き取れていないところがはっきりするはずです。
そうやって節約した時間を、慣れていなかった音声の(スクリプトを見ながらの)リピーティングや音読の実践に費やし、音声への慣れを養うことが大切です。
ディクテーションで行っているのは自分の弱点探しであり、その見つけた弱点をなくしていく作業が実力の向上をもたらすため、そこに多くの時間をかけましょう。

 

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