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「大学入試、脱『受験英語』へ … TOEFLなど利用拡大」について その1 … 72点獲得へのスコア戦略

大学入試でのTOEFLスコアの活用が広まっています。

 

鹿大入試 来春全学部で英検など活用(2016年3月30日)

 

「鹿児島大は29日、来春から全9学部の一般・推薦入試について、実用英語技能検定(英検)やTOEFLなど外部の英語試験・資格を活用すると発表した。基準を満たしていれば、センター試験の外国語の得点を満点とする。文部科学省によると、全学部での活用は国公立大で初めて。

活用するのは、八つの試験・資格。英検で準1級以上、TOEFLiBT」(120点満点)で72点以上といった基準を設けている。希望する受験生は、出願時に成績などの証明書を提出したうえで、センター試験では外国語も受験しなければならない。」

 

大学入試、脱「受験英語」へ…TOEFLなど利用拡大(2015年6月30日)

 

「国公私立大学の一般入試で、TOEFLや実用英語技能検定(英検)など民間英語テストの利用が広がっている。

成績が一定レベルであれば英語試験を満点とみなして免除したり、英語試験の点数に加算したりする。文法・読解中心の受験英語から脱却し、実践的な英語力を問う方向の表れで、文部科学省も導入を促している。

民間テストは、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能をバランスよく取り込み、より実践的とされる。大手予備校・河合塾によると、今春の入試までに民間テストを取り入れたのは27校。来春の入試については、5月末時点で青山学院大や東京理科大など9校が新たに導入を決めており、さらに増える見込みだ。

関西学院大では2016年度から、米国などの大学で留学生選抜に使われるTOEFL(120点満点)で72点以上、英検で準1級以上などの成績を収めていれば、大学入試センター試験を利用した入試で英語を課さない方式を全学部で始める。

 

鹿児島大学、関西学院大学ではTOEFL iBTで72点以上を獲得するとセンター英語が満点扱い、または英語を課さないということなので、72点獲得のためのスコア戦略について書くことにします。

 

72点の獲得を目指す場合、TOEFL iBT 4セクションの目標は

Reading 19-20、Listening 17-18、Speaking 15、Writing 20

 

 

あたりになります。


Speaking 15は、Speakingセクション内の6つのタスク(6種類の問題)それぞれに対して評価点2をもらったときのスコア。
TOEFL 72以上を目指している方々は「Speakingが苦手」と感じる方がほとんどであると推測します。
しかし、Speaking評価点 4, 3, 2, 1, 0の中で2は、比較的獲得しやすいスコアであり

1)  自分のSpeaking回答において、問題の最も大切な部分が語られていて、その話を採点官が理解できる。
2)  最後まで、長い間を取ることなく話し続けられる。

と、2獲得の可能性がかなり高いと言えます。


例えば「AとBどちらがよいと思うか?」という問題が出題されたとして

「個人的にはAがよいと思う。Aは … 」

とAのよいところをいくつか挙げたり、Aの良いところひとつについて45秒間最後まで、中学生くらいの英語で話し続けることができれば2点はもらえます。

「そのくらいならできる!」と思われた方は、Speasking対策をほとんどする必要がないかもしれません。
Speakingには6種類の問題があるため、中には2を取るのが難しいタイプの問題があるかもしれませんが、ReadingやListeningが一桁のスコアでも話し好きという方は、Speakingで15点くらい取れることが多いのです。

 

TOEFL iBTで80点を取るためのスコア戦略(その1)(2009年4月11日)[Speaking]

TOEFL iBTで80点を取るためのスコア戦略(その2)(2009年4月13日)[Speaking]


続いてWritingの20点について。
Writingで20点を獲得するには、Integrated、Independentタスクそれぞれに対する2人の採点官(片方は人間、片方はe-raterという自動採点プログラム)の評価点の平均が3.00にならなければなりません。
(採点官がつけるWritingの評価点は 5, 4, 3, 2, 1, 0 のいずれか)

 

以下、Independent Taskの方ではありますが、3点レベルのエッセイをご確認ください。

Writingで20を取るためのIndependent Task戦略 ~ TOEFL iBTで80点を取るためのスコア戦略(その6)(2009年5月31日)

 

Writingで20を取るためのIndependent Task戦略 ~ TOEFL iBTで80点を取るためのスコア戦略(その7)(2009年6月1日)

Writingで20を取るためのIndependent Task戦略 ~ TOEFL iBTで80点を取るためのスコア戦略(その8)(2009年6月4日)
4つのセクション目標の中でWritingを20点と一番高くしているのは、Writingの評価点3は比較的、獲得しやすいから。
Writingには、ざっくりと言えば「読んだ内容と聞いた内容をまとめる」Integratedタスクもありますが、Readingで19-20、Listeningで17-18くらいのReaiding、Listening力があり、かつ、Reading、Listeningの内容を効果的にまとめる方法・表現を学べば、Integratedタスクでの3点獲得も十分に狙えます。


 

ということでSpeaking、Writingで上記のスコア(S 15、W 20 合計 35)が獲得できれば、Reading、Listeningの合計が37(例えばR  19-20、L 17-18)になれば72到達。

Reading 20、Listening 18は以下のTPO23のRL問題のデータに基づくと、

 

TOEFL Practice Online (TPO) 23 Reading & Listening スコア換算分析結果 その2(2015年10月29日)


Reading 20点(69%くらいの正解率)
Listening 18点(62%くらいの正解率)

であり、かなり高い正解率が求められる訳ではありません。
3分の1くらい間違ってもいいのです。


 

 

しかし、その3分の2の正解率に到達するのが難しいのがTOEFL試験。
結局、Reading、Listeningでそれなりのスコアが獲得できるかがトータル72以上到達のカギになります。
目標が72点くらいだと、誰もがこれまで学習経験のある、Reading、Listeningセクションが勝負どころなのです。


TOEFLの問題内容は大学の教養課程レベルであり、難易度が高いため、簡単にスコアが上がっていくことはありません。

でも同様にセンター試験の外国語を満点とみなしてくれる「英検準1級」合格も楽に達成できるものではありません。
年に3回しか受けられない、また一次、二次と2回パスしなければならない英検とは異なり、TOEFLは毎月1、2回の受験が可能です。
またそこでのスコアは交換留学応募の際にそのまま使えるかもしれません。
留学実現には更に高いスコアが求められる場合でも、過去に学んだTOEFL対策が役立つことになります。

ただTOEFL iBTの受験料は230米ドルと高額なので、TOEFL対策を行うか検討している人は、まず公式模擬試験を受けてみて試験内容を知るとともに、TOEFLにおける自分の実力判定をしてはいかがでしょうか。

 

 

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