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留学後のSpeaking力維持・向上方法 その2

前回の

留学後のSpeaking力維持・向上方法 その1(2015年8月25日)

の続きです。

では、まず私がお勧めする「英語を話す力の向上方法」から。
いくつかの項目があるのですが、今回はそのうちの1つについて書きます。

 

1.話すためには相手の言うことを聞き取り、理解できなければならない。


高いレベルのListening力は、英語を話す上で最も重要であると考えます。
相手が尋ねていること、相手が話しているトピックが理解できなければ、話を続けることができません。

「英語を話すのが苦手」という方は、話す前に相手の言っていることが十分に理解できていないことが多いので、まずは自らのListening力養成に努めましょう。

ではどうやってListening力を高めるのがよいか?

 

A.80-90%くらい聞き取れる、かつスクリプトのあるものに取り組む

Listening力向上のための教材は大きな書店にいけばいくらでもありますが、その中で、発話の内容が書かれたスクリプトを見ないでも80%以上聞き取れ、理解できるものに取り組むことをお勧めします。

なぜ「80-90%くらい」かというと、聞き取れない割合が多いものだとスクリプトをゆっくり読んで理解しなければならなくなり、Listening力を高めるというよりはReading力向上の作業時間が多くなってしまうからです。

また、取り組むものとしてはスクリプトのあるものがお勧めです。
スクリプトがないと、聞き取れないところが不明なままになってしまいます。
英語学習用教材のように、難しめの表現に対する説明があれば、効率よく進められます。

映画や海外ドラマを字幕ナシ・アリで見たりするのもよいのですが、字幕で表現を確認しても意味を調べるのにかなり時間がかかったり、調べても分からないこともあり、Listeningに費やすべき時間が大幅に減ってしまいます。
映画のスクリプト本なら確認しやすいはずですが、映画は表現の難易度が高いことが多いので、80%以上理解できるものを見つけるのは難しいかもしれません。

英語学習者用教材なら様々なレベルのものが売られており、いくつか試せば、自分にとって

スクリプトを見ないでも、80%以上くらい細かく表現が追える
聞き取れない、理解できない残りの20%以下の箇所も、表現を確認すれば、ほぼすべて理解できる

というものが見つかるはずです。

 

B.話されるスピードが速いものに取り組む

日本の英語教育において見過ごされてきたのが、

「『速い』英語を聞き取り、理解する能力」

その昔、センター試験や一部の大学の入学試験でListening問題が用いられるようになっても、そこで話されるスピードはゆっくりとしたものであり、英語の授業のほとんどで、速い英語を聞けるようになるための訓練はなされていないのが現状かと思います。

しかし、実践的に英語を使う場においては、相手がネイティブスピーカーであっても、ノンネイティブであっても、相手が話すスピードはかなり速いことが多いものです。

ゆっくり話される英語教材ばかりに取り組んでいたのであれば、実際に英語を使う場で、面食らってしまっても当然。

速く話される英語を聞き取り、理解できるようになることは極めて重要であり、上の80-90%聞き取れる英語教材においても話すスピードが速めのものを選びたいところです。
しかし、それだけではなく

話されるスピードはかなり速いが、使われる表現は決して難しくはなく、聞いてほぼ全部理解できる。そのようなものを長時間聞き続けることにより、英文表現を訳さずに、そのまま理解できる回路を養う

ことも、高度なListening力向上に有効です。

 

C.関心の高いものに取り組む

「ある英語試験で何点が必要」「いつまでに何級をパスしなければならない」ということなら、必要に迫られて取り組まざるをえませんが、提出するスコアがないなど明確なゴールがない状況で英語力を向上させたい場合、長期間学習を続けるのは難しく、どこかで学習を止めてしまいがちと言えます。

よって、自らの英語力を向上させるのに最適という視点だけではなく、長期間に渡って自分が興味を持てるものを教材に選びましょう。

 

今回の投稿のまとめを書きます。

実践的なListening力を向上させるには

「実際の状況に近い、速いスピードで話される英語を、理解しながら長時間聞くことが有効。また、聞き取れない、理解できないものを潰していく作業も大切。」


Listeningに取り組んでいるつもりでも、教材の解説の日本語を読んでいる時間が多い場合、Listening力はあまり養われません。

長い時間聞いていても、話すスピードがゆっくりのものばかりだと、音声が省略されたり、くっついたりする発音に慣れる機会が少ないですし、速く話される英文を処理するスピードについていけないままになります。

また内容に対する興味が高くないものだど継続が難しく、結局、Listening力の向上を図ることができません。


上記の3つのポイントは絶対的なものではなく、例えば

「理解度は50%程度だが、大好きな映画。セリフを覚えてしまうくらい、何度も聞きたい」

ということなら、最初の理解度は50%でも、セリフを確認しながら何度も聞くことによって、ほぼ完璧に近いくらい理解できるようになるでしょう。
バランスを考慮して、何に取り組むべきかを最終的に判断してください。

 

以上、私が提案するListening力向上のための大切なポイントです。

英語熟達者の方々の中には「自分が行ってきたやり方の方がもっと良い」という意見を持つ人もいらっしゃるかと思います。
スポーツの技術習得と同様、英語力向上方法には1つの正解がある訳ではありません。
様々な方々が、様々な方法で自らの能力を高めています。

今回の投稿を含め、次回以降でも私が提案する学習法が、皆さんのこれまでの取り組みを振り返るキッカケになれば嬉しく思います。

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